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マーカス・ミラーは、1959年6月14日、アメリカ合衆国・ニューヨークに生まれている。“ジャズの街”で生まれたマーカスは、幼い頃からクラリネットやサックスを習うなど、音楽的素養を存分に伸ばすのに最適な環境で育った。13歳になる頃にエレクトリックベースを手にした。そしてその3年後には、クイーンズ・カレッジで音楽を学ぶ傍ら、プロのセッションベーシストとして活動を開始した。そしてGRPセッションなどで名声を得る。すると、瞬く間にそのサウンドとプレイが業界で注目の的となり、数多くのセッションに引っ張りだこの超人気ベーシストにのし上がる。そしてスタープレイヤーになったのも束の間、今度はそのアレンジの才能を開花させ、デヴィッド・サンボーンやルーサー・ヴァンドロス、そしてマイルス・デイヴィスらにプロデューサーとしての参加を要請されるまでになる。ベーシストの中には、単にプレイヤーとしてだけでなくアレンジャーとしても活躍するという例は数多いが、マーカスも当然の事ながらアレンジャー/プロデューサーとしての活動を開始した訳である。ちなみにマイルス・デイヴィスに声を掛けられたのは、マーカス22歳の時であった。そしてセッションベーシスト兼プロデューサーとしての活動をする傍らで自身のソロアルバムを制作したり、グループを結成してアルバムをリリースしたりする。更にはボズ・スキャッグスとのコラボレーション活動、エディ・マーフィーの主演映画の音楽を担当・・・など、まさに大忙しであり、しかも関わる作品の殆どがそれぞれの世界で高い評価を受けているというのだから、天才的という他はない。ついでにジャズベーシストにしては珍しくルックスも良い。黄色い声援が多いのも無理はないという所か。
とまぁものすごいベーシストなわけですよ、彼は。マーカスのベースの音もすごく特徴的で、一度でも聴けばすぐに耳に残る。かなりのドンシャリサウンド(低音域と高音域にピークを持たせるサウンド)にして出力する、というものである。しかもドンシャリ独特の「ヌケの悪さ」もなく、むしろ相当クリアな音を奏でている。このように特徴的なサウンドを奏でるマーカスだが、そんな彼のトーンをして、人は「ニューヨークサウンド」と呼ぶ。これはマーカスやウィル・リーに代表されるような、ニューヨークを本拠地として活躍するベーシストが好んでこのトーンを出す事から名付けられそうだが、'90年代のベースプレイヤーやスタジオミュージシャンたちの間で一気に広まったサウンドであり、そのパイオニアもまた、マーカス・ミラーだったのである。
まぁとにかくすごいアーティストなのですよ!ぜひ一度音源を聴いてみてください!ギタリストがジミヘンを必ず聴くように(かなりの独断と偏見)、ベーシストはマーカスミラーを聴くべきです!
最後にマーカス様のありがたいお言葉。
「君たちが本当のミュージシャンになりたいのなら、ベースだけではなく音楽を学ぶべきだ。単に覚えた技術をバンドシチュエイションにそのまま持ち込んではいけないんだ。フュージョンはフュージョンバンドで発散しろ。もしR&Bバンドで違った分野のものをプレイするなら、自分が枠から外れているという確信の上で責任を持って弾け。いつでも枠から外れた時には必ずその意識を持って行動すること。自覚なしのプレイはスポーツ同様だ。本来音楽はエモーションの言葉なんだ。フェアな言い方じゃなくてすまないけど、フィーリングなしの練習方法は非音楽的だよ。あともう一つ。ステージから客席を見下ろして、男の客やミュージシャンしかいない場合は、君たちの音楽に何かが欠けている。そもそも女性の方がオープンな心の持ち主なんだ。彼女らに音楽を捧げてやれよ。」
素敵・・・。
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